舌の神経支配の覚え方

105A-100

損傷すると味覚障害をきたすのはどれか。 2つ選べ。

a 鼓索神経
b 舌咽神経
c 舌下神経
d 下歯槽神経
e 眼窩下神経

正答 a,b

 

定番の問題ですね。舌の神経支配を理解していれば回答することができます。舌前2/3の味覚は鼓索神経(via 顔面神経)で舌後ろ1/3の味覚は舌咽神経です。他に舌の知覚、舌の運動、に関しても支配する神経が違いますので、領域別に覚えるのがちょっと面倒です。参考書にはこんな感じのまとめ表が載っていたりします。

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もちろんこれはこのまま覚えれるんですが、時間が立つと忘れてしまったり、試験中に書き出そうと思ってもちょっと時間がかかります。

もうちょっとシンプルに覚えやすい表にできないか、、、ということで私はこのような形で覚えています。

舌の支配神経を覚える表

 舌の支配神経

一応左端の曲線は舌です。前2/3と後1/3に分けて書いています。神経の番号を数字でシンプルに書き出しています。知覚と味覚が全部奇数で5799ってかけるので、なんか覚えやすいです。運動は領域関係なく、12の舌下神経ですからこれもなんか書きやすいです。

知覚(温痛覚・触覚)

舌前2/3:舌神経(Ⅴ:三叉神経)
舌後1/3:舌咽神経(Ⅸ)

味覚

舌前2/3:鼓索神経(Ⅶ:顔面神経)
舌後1/3:舌咽神経(Ⅸ)

舌の運動

舌前2/3:舌下神経(Ⅻ)
舌後1/3:舌下神経(Ⅻ)

 

実際に舌の神経支配の図を描いてみよう

それではこの表を使って実際に問題を解いてみましょう。練習のため、毎回、上記図を書いて体で覚えれるようなると強いです。覚える量は脳でパンパンなので、腕や手のほうで覚え込ませるのです。シンプルな図だとそういったことが可能になってきます。

 舌の支配神経

第1問

105C-112

内頭蓋底の写真を別に示す。矢印で示す孔を通過する神経が支配するのはどれか。2つ選べ。

  1. 涙の分泌
  2. 唾液の分泌
  3. 咀囎筋の運動
  4. 舌体部の味覚
  5. 舌体部の触覚
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正答 3, 5

孔は卵円孔なので、V3 三叉神経の下顎神経が通ります。咀嚼筋の運動と、舌の知覚を担います。舌に関する味覚と知覚でややこしいので、やはりあの図を書いて、確実に選択肢を選んでいきましょう。

 

舌の支配神経

 

第2問

106A-115
濾紙ディスク法による味覚検査時の舌の写真 を別に示す。
調べているのはどれか。1 つ選べ。
a 鼓索神経
b 鼓室神経
c 翼口蓋神経
d 大錐体神経
e オトガイ神経

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正答 a

濾紙ディスク法は、味覚障害を調べるためのものです。直径5mmの紙に甘・塩・酸・苦味の4種類の試薬のどれかをたらして、それを舌の6箇所におきます。6箇所は以下の位置です。6箇所の位置は、それぞれ支配神経が異なるので、それが根拠になって決まっています。

 

また、試薬に何を使っているか、も念のため覚えておきましょう。苦味がキニーネ、酸味が酒石酸、というところがちょっと以外ですね。

ろ紙ディスク法の4試薬
  1. 苦味:塩酸キニーネ
  2. 酸味:酒石酸
  3. 塩味:塩化ナトリウム
  4. 甘み:白糖
※閾値の高い順にならんでいます。
 
 

いろんなところに登場する「酒石酸」

酒石酸は歯科の国家試験でいろんな領域で登場しますよね、以下に主なものをまとめておきます。
  • 味覚の検査:濾紙ディスク法の酸味:酒石酸
  • グラスアイオノマーセメントの硬化をシャープにする液成分:酒石酸
  • 破骨細胞を活性化する物質・マーカー:酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ
分野を越えてのまとめは、大学の先生はやってくれないので、こういうのを自分でコツコツとまとめてみると知識が縦割りではなく横のつながりもできてなかなか忘れにくくなるのでおすすめです。
 
 
味覚の受容器は2つに分類できる

味覚の受容体は大きく2つに分けることができます、1.イオンチャネルになっているグループと、2.Gタンパク型のグループでです。イオンチャネル型が塩(NaCl)と酸(H+)なので、そちらが覚えやすいですよね。イオンチャネルは、例えば塩味の場合、Na+が味蕾細胞のイオンチャネルから細胞内にたくさん入ってくることで、味覚として感じています。

1.イオンチャネル型受容体
  • 塩味(Na+イオンチャネル)
  • 酸味(H+チャネル)
2.Gタンパク型受容体(Ac→cAMP、PLC→DG, IP3)
  • 甘み
  • 苦味
  • 旨味
 
 

【生理学】おすすめの参考書 

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